ある人が亡くなって故人になった時に、その人が生前に持っていた財産は相続人の間で分けられます。相続人は故人の配偶者や子供や孫、兄弟姉妹などの近しい親族が大半ですが、遺言で第三者を指名することもあります。財産は貯金や家、車や土地などのもらって嬉しいものばかりではありません。法律所の規定では借金のような負の財産も相続人は相続しなくてはいけません。生前の故人の借金を肩代わりさせられた相続人は多大な犠牲を背負うことになりますから、これではあまりにも不公平です。そこで、民法上の規定では相続人に財産放棄の権利を認めています。財産放棄には相続放棄と限定承認の二つの方法があります。どちらも相続人になったことを相続人が知ってから三か月以内に家庭裁判所に申請をすれば通ります。相続放棄では借金を一切放棄する代わりに貯金や家などの財産もすべて放棄するというものです。限定承認は相続する財産で返済が可能な分だけ借金を支払うことを認めた制度です。借金などの負の財産の放棄を全面的に認めてしまうと生前故人にお金を貸すなどしていた債権者が不利益を被ってしまいますから、これなら部分的とはいえ債権を回収することも可能になります。

借金の時効とは

借金には、時効があります。金融会社から借りた借金であれば5年が消滅時効とされています。ただし、債務名義が作成された場合には、10年になり、時効の援用をしなければ成立しないため、注意が必要です。また、個人から借金をした場合には10年、商品を買った売掛金の場合は2年、慰謝料などは3年と相手によっても異なる場合があります。期日の起算日については、様々な見解がありますが、一般的には、返済期日を定めない契約において一度も返済しなかった場合には、契約日の翌日から数えて5年となります。一度でも返済した場合には、最後に返済した翌日から数えて5年となります。これらの期間返済を一切せずに、返済の意思表示もなければ援用により時効が成立します。注意点としては、起算日が曖昧な場合です。5年の期間がギリギリの経過であっては、裁判になった場合に確実に成立するとは断言できなくなります。そのため、数ヶ月程度は経過期間をおくことで安心できます。時効が成立してない場合には、借金が消えずに残ることになるため、現在の収入や支出、他社からの借入状況などを総合的に検討した上で、任意整理や自己破産などの債務整理を行うことになる可能性もあります。